【SVシーズン1使用構築】ドドゲガブカイリュー【最終17位】
TN あんじゅ 最終17位
TN RINGLEAM 最終76位
【コンセプト】
・強いポケモンを強く使ってミラーに勝つ
・フェアリータイプを採用せず基本選出のフェアリーテラスタルで龍の一貫を切るの2点
【構築経緯】
フェアリーテラスタル拘り鉢巻ガブリアス+フェアリーテラスタルHBゴツゴツメットカイリューの並びが相手の龍絡みの選出に対して対面・サイクルどちらの動きでも強く動かしていくことができ、幅広い範囲に対応できる強い並びだと感じたため構築の軸に決定しました。
終盤環境ではカイリューがほぼ全ての構築に入っており、特性マルチスケイルとテラスタルであらゆる技を耐えて行動してくるため、基本選出でステルスロックを撒いて相手のカイリューの性能を最大限発揮させずに倒しにいくことにしました。
ステルスロックを撒くポケモンとして、テラスタルに依存せずドラパルトやサザンドラ、サーフゴーなどメジャーなポケモンの一貫を切りつつ地面や炎に対しても行動保障を持てる気合いのタスキドドゲザンを採用し、ドドゲザン+ガブリアス+カイリューを基本選出としました。
基本選出が物理に寄っているためアーマーガアやブラッキーなどの物理受けが重かったこと、襷ゲンガーなどの上から行動を許すと半壊させられるポケモンを上から縛れるポケモンが欲しかったので、ノーマルテラスタル拘りスカーフサーフゴーを採用。
特性黄金の身体と拘りトリックで受け回し系統や食べ残しビルドアップコノヨザルなどの詰ませへの対策としても期待しました。
ここまでの4匹で環境のほとんどの構築と戦えると感じていたため、残りの2枠は特定の並びに対してメタを張ったポケモンを採用することにしました。
重めなウルガモスに対してカイリューとの並びでほぼ全ての型に対応でき、セグレイブ、パルシェンなどの積みポケモンが並んだ積み構築や受け回し構築に強いHB食べ残しラウドボーンを採用。
最後に、数は少なかったもののキョジオーン入りに負けたくなかったため、キョジオーン+ヘイラッシャの並びや対策の甘そうな受け回しをまとめて崩せるポイズンヒールキノガッサを採用し構築が完成しました。
【使用個体】
ガブリアス@拘り鉢巻
テラスタイプ:フェアリー
性格:陽気
特性:鮫肌
実数値:183-182(252)-116(4)-×-105-169(252)
構築の組み始め。
環境に強い地面タイプが少なかったので、高い素早さから高火力をぶつけられる鉢巻ガブリアスを地面枠として採用しました。
タイプ一致地震の火力をさらに上げることができ地面枠としての役割も損なわない地面テラスタルが一般的でしたが、フェアリーテラスタルかつテラバーストを持つことで龍ミラーで非常に強くなります。
特に初手に出てきやすいドラパルトやセグレイブに対して対面で有利不利が逆転する点が強かったです。
また、終盤で急激に数を増やしていた初手の起点作りコノヨザル(Bに補正をかけた型以外)を鉢巻フェアリーテラバーストで一撃で倒せるため、想定していなかった形で終盤環境への刺さりも感じました。
ドドゲザンと並べることで相手視点ステロ撒菱型への警戒を切れないところにフェアリーテラスタルと鉢巻の高火力を押し付けるのが強かった印象です。
テラスタイプ:フェアリー
性格:図太い
特性:マルチスケイル
実数値:191(196)-×-154(196)-120-120-115(116)
技構成:龍星群 火炎放射 電磁波 羽休め
H 16n-1
B 11n(目安:陽気A182ガブリアスの逆鱗がマルチスケイル込みで受かる程度)
S 最速ドドゲザン+3
ほぼ全ての対戦で選出しました。
ガブリアスが強いということは浮いているポケモンが必要ということなので、特性とテラスタル込みで後投げが安定し、技構成を工夫することで幅広い範囲を相手できるHBカイリューをサイクルの軸として採用しました。
マルチスケイルと後出しフェアリーテラスタルであらゆる相手に対応ができ、龍に対しては龍星群で迅速に処理しつつ余裕のある対面では電磁波を撒いて後続での処理をサポートする動きが強かったです。
火炎放射はドドゲザンやサーフゴー、鋼テラスタルサザンドラなどへの打点及びミミッキュを削る技として採用しています。
また、相手の剣舞ドドゲザンをカイリューで確実に処理したかったため素早さは最速ドドゲザンより速く、同じことを考えるカイリューやアーマーガアなどもまとめて抜けるように最速ドドゲザン+3まで伸ばしました。
鉢巻以外のガブリアスの逆鱗を羽休め連打で受け切れる程度の耐久はあるため、耐久を削ることで困る場面はなかったと思います。
ドドゲザンやマリルリへの削りを意識して持ち物はゴツゴツメット。
ドドゲザン@気合いのタスキ
テラスタイプ:悪
性格:意地っ張り
特性:総大将
実数値:199(188)-198(196)-141(4)-×-106(4)-85(116)
H 余り サイクル意識で可能な限り
A 11n(目安:総大将発動1.2倍不意打ちでH4振りサーフゴー確定一発程度)
S 麻痺した最速ガブリアス抜き
カイリューがとにかく強い環境だったため、マルチスケイルを潰してカイリューの機能を止めるためのステルスロックが必須だと考えてこのポケモンに着目しました。
ドドゲザンは突撃チョッキを持ってサイクルを回したりステルスロックや撒菱から展開して裏から剣の舞で崩しを行うのが一般的なポケモンなため、初手のドドゲザンはあまり想定されていなかった印象です。
有利対面ができれば当然低リスクでステルスロックを撒くことができ、ガブリアスやけたぐりマスカーニャなどの不利対面、格闘テラバーストによる役割破壊に対しても気合いのタスキを持つことで確実に行動することができます。
特にガブリアスに地震を打たれた際にタスキが発動すれば拘り鉢巻持ちであることを特定でき、その後の立ち回りがかなり楽になる点が大きかったです。
気合いのタスキ枠ではありますが耐久にも厚く努力値を振っており、サーフゴーやサザンドラなどに対してはドドゲザンを後投げしてサイクルを回していく展開も多くあったため、必ず初手で行動して簡単に切るポケモンではないということは常に意識していました。
自らステルスロックを撒いてサイクルを回しつつ悪テラスタル+総大将不意打ちで縛っていく動きも非常に強かったです。
サーフゴー@拘りスカーフ
テラスタイプ:ノーマル
性格:臆病
特性:黄金の身体
実数値:175(100)-58-116(4)-171(140)-113(12)-149(252)
技構成:ゴールドラッシュ シャドーボール トリック 自己再生
H 16n-1
C H163-D95ドラパルトをシャドーボールで確定一発
D 臆病C185サーフゴーのシャドーボールを最高乱数切り耐え(≒臆病C182ゲンガーのシャドーボールを確定耐え)
S ミラー意識最速
基本選出で重くなる物理受けや詰ませに対して特性と拘りトリックで対応できる枠として採用しました。
調整は重めなゲンガーやミラーを意識してシャドーボールを耐える程度まで耐久に割いています。
火力の低さを感じる場面もあったものの、カイリューとのサイクルを回して戦っていくことが多いため耐久振りが生きた場面も多かったと思います。
技構成は一致技のゴールドラッシュとシャドーボール、詰ませへの対策と崩しとしてのトリックを確定とし、ラスト1枠には自己再生を採用しています。
ブラッキーやヘイラッシャなどにトリックによる崩しを行う際、自己再生があるとスカーフを押しつけた後に攻撃技で押し切られて負ける展開がなくなるため個人的には必須だと感じました。
このポケモンへの評価自体は高かったものの、それ以上に基本選出への信頼が厚過ぎたためにサーフゴーの選出率が低かったのは反省点かもしれません。
ラウドボーン@食べ残し
テラスタイプ:水
性格:図太い
特性:天然
実数値:209(236)-72-165(236)-130-95-91(36)
技構成:フレアソング 大地の力 身代わり 怠ける
H 16n+1(食べ残し最高効率)
B 11n(目安:陽気A182ガブリアスの拘り鉢巻地震がテラスタル後食べ残し込みでちょうど受かる程度)
S 余り 気持ちミラー意識
蝶の舞ウルガモスや龍の舞セグレイブ、殻を破るパルシェンなどの積みポケモンが多い並びにテラスタル前提で選出していきます。
天然と怠けるによる受けとフレアソングは強いものの、基本的にテラスタル前提の受けになる点、等倍高火力で殴られ続けるだけで怠けるのPPが足りなくなり切り返しが間に合わなくなる点があまり強いと感じなかったため、信頼度と選出率は低めです。
実際はラウドボーンの役割対象が並んだ構築に対してもステルスロック+ガブリアスで勝ててしまうことが多かったため、最後まで構築にいたものの再考の余地があることは否めません。
とはいえ重めな相手のラウドボーンや受け回しに対しても弱くないため、刺さっている時はこのポケモンだけで完全に詰ませることもありました。
役割対象が物理の積みポケモンに寄っているため調整はHB、セグレイブの氷柱針を主に意識してテラスタイプは水。
キノガッサ@毒毒玉
テラスタイプ:フェアリー
性格:腕白
特性:ポイズンヒール
実数値:155(156)-150-132(156)-×-80-115(196)
技構成:キノコの胞子 地ならし 宿木の種 身代わり
H 16n+11(ポイズンビール及び身代わり最高効率)
B 11n(目安:無振りA120ヘイラッシャのウェーブタックルを身代わりが確定耐え程度)
S 最速ドドゲザン+3
基本選出への信頼が厚かったためスタンパ相手に選出するつもりは全くありませんでしたが、キョジオーン+ヘイラッシャの並びや受け回し構築に負けたくなかったためメタとして採用しました。
隠密マント持ちなどの他の崩し枠と比較したポイヒガッサの評価点は、低速のサイクルに対して必ず身代わりが残りこちらのHPが減らない点、宿木の種による継続的なダメージで最終ターンに必ず相手の総HP割合が100%を切る点です。
サーフゴーの拘りトリックやドドゲザンのステルスロックを合わせることでより強い崩しが行えますが、こちらからの削り自体は微量なため1ターン目からTODを意識してこちらの総HP割合を維持する必要があります。(最終日に何も考えずステルスロックを撒いてドドゲザンのHPを削ったことで1敗)
最終日の朝に採用を決めて育成したため調整も立ち回りも甘い点がありましたが、最終日この枠で勝ちたかった構築に勝つことができたため選択は正解でした。
テラスタイプは受け構築の攻め駒として採用されやすいすり抜けドラパルトを意識してフェアリー。
【構築の要点】
・タスキステロドドゲザン+鉢巻ガブリアス+ゴツメカイリューの基本選出
この構築が完成してから体感8〜9割はこの3体の選出をしていました。
基本的には初手ドドゲザンでステルスロックを撒き、カイリューの電磁波+羽休めで詰ませたりフェアリーテラスタルで相手の龍を瞬殺することでアドを取っていきます。
特に頻発するミラー(ガブリアスカイリュードドゲザンサーフゴー@2)においては、意識して採用したタスキドドゲザンのステルスロックと速めのHB龍星群カイリューが非常に刺さるため勝率はかなり高かったです。
ステルスロックを撒かないと相手のカイリューが重いため基本的には初手ドドゲザンでステルスロックを撒きますが、例外としてコノヨザル入りに対しては初手ガブリアスのフェアリーテラバーストで出落ちさせることを狙います。(この並びのコノヨザルは何度も遭遇して電気玉投げつけるorオボンの実の起点作り型であることがわかっていたため、初手スカーフ命懸けコノヨザルは切っています)
一見きつそうなヘイラッシャ入りやカバルドン入り、アーマーガア入りにもこの選出で勝てていたため、信頼できる基本選出を作れたことが最終盤まで戦えた大きな要因だと考えています。
・フェアリータイプを採用せずフェアリーテラスタルで龍の一貫を切る
中盤まではドラパルトのドラゴンアローをはじめとした龍の一貫を切れるフェアリータイプが構築に必須だと考えていましたが、フェアリータイプのポケモンがどれも採用に至らなかったため強いポケモンでフェアリーテラスタルを切ることで龍の一貫を切ることにしました。
龍の一貫を切るためにテラスタルを切らされるという動きは強くないと思っていましたが、鉢巻ガブリアスとカイリューに関してはそれぞれがフェアリーテラスタルを切ることで無償で相手の龍を瞬殺できてしまうため、明確に強い攻めの動きとなりました。
仮に対面で倒しきれなくても裏に負荷をかけつつその後は龍の一貫を切れるサイクルパーツになれるため、弱い動きになりづらかったです。
フェアリーテラスタルを切ってしまうと鋼技、特にスカーフサーフゴーのゴールドラッシュが一貫してしまうため、これを補うためのドドゲザンorサーフゴーを裏に置いておく必要があります。
特に1.2倍総大将不意打ちはH4振りサーフゴーを確定で倒せるため、初手ドドゲザンでステルスロックを撒く展開でドドゲザンを切らずに残しておくことがとても重要でした。
・特定の構築へのメタ張り
対策を怠ると簡単に負けてしまうキョジオーン+ヘイラッシャには勝てるようにしておきたかったため、明確な対策枠を用意しました。
モロバレルやラウドボーンなどのポイヒガッサへの対策枠がいる場合は、それらに強いかつ身代わりとフレアソング、大地の力でキョジオーンにも強いラウドボーンとのどちらかで崩しを狙います。
プレミで負けてしまった対戦もありましたが、キノガッサで完全にキョジオーンや受け回しを詰ませて勝った対戦もあったためメタ張りの選択自体は正解だったと思います。
スタンパに対する基本選出が安定していたおかげで、汎用性を落としたメタを仕込むことが可能になりました。
【重いポケモンと並び】
・ゴツメ飛行テラスタルサーフゴー
こちらの基本選出3体を1体で倒し得る型なため当然きついです。
カイリューの火炎放射とドドゲザンで負荷をかけ続けることができればテラスタルを強要しガブリアスが逆鱗を撃てるようになるため、3体がかりでなんとか崩しを狙います。
テラスタルを切っていないサーフゴーに対してガブリアスで見えていない飛行テラスタル読み逆鱗を撃たないと勝てない盤面もあったため非常に重いです。
・セグレイブ+スカーフサーフゴー
セグレイブの処理はドドゲザンのステルスロックとフェアリーテラスタルガブリアスに頼り切っているため、
初手ドドゲザンセグレイブ対面でステルスロックを撒く→セグレイブが地震で居座ってきた場合不意打ちで削ってドドゲザンを切る→ガブリアスで氷の礫を耐えるためテラスタルを切ってセグレイブを倒す→2手目にスカーフサーフゴーが出てきて負け
というパターンが想定されるためわかっていても負けを回避できませんでした。
ほとんどのセグレイブがドドゲザンに対してテラスタルを切らずに地震を撃ってきたため、ステルスロックではなくアイアンヘッドから入るべきかもしれません。
・催眠気合玉ゲンガー
構築にゲンガーより速いポケモンがスカーフサーフゴーしかいないため、常に上から行動してくる上広い範囲と催眠術で受けの効かないゲンガーが重いです。
本来はゲンガーを見たらサーフゴーを確定選出するつもりでしたが、最終盤のゲンガーは道連れアンコール型しかいないと感じたため割り切ってドドゲザンとカイリューの電磁波で見ることにしました。
実際その型のゲンガーとしか当たらなかったので助かりました。
【後書き】
新作のシーズン1ということで、とにかく頭の中でたくさん考えつつ対戦回数も稼いで新環境への理解を深めようとしました。
新要素のテラスタルは今までの有利不利の常識が覆されるものではありましたが、その中でも相手のテラスタルへのケアの動きや安定して強いテラスタルの使い方がいくつか見つけられたので総評とても楽しかったです。
序盤から対戦回数を稼ぎながらも初めて瞬間二桁に到達したのが12/30と勝てるようになるまでかなり時間がかかりましたが、最終日には2ロムで瞬間8位と13位になるなどかなり安定して勝てていたため、1000試合戦ったのがようやく生きたと感じました。
8:45頃の一桁チャレで負けてしまい最終17位という結果になりましたが、プレミで落とす試合も多かったため最終一桁に届かなかったのは悔しいながらも納得しています。
来季以降は目標の最終一桁、最終1位を取れるように更に精進したいと思います。
最後までご覧いただきありがとうございました。
質問やご意見等ありましたらTwitterのDMで可能な限りお答えしますので@yoshimaru_pokeまでよろしくお願いします。
SVシーズン1おつかれさまでした。